前回までに、車のエンジンがブルブル震えてしまう現象に関していくつか候補をまとめてみました。ここでは、原因がその項目である可能性、その項目に関して修理をしたり部品を交換したりする費用がどれくらいになるかを調べて、優先順位にして並べてみました。簡単なもので、すぐに調べられたり、無料で調べられるものに関しても上位に上げました。
で、優先順位はこんな感じになりました。
優先順位 | 項目 | 可能性 | 時間・コスパ | デメリット |
1 | エンジンが冷えていないか | ▲ | ★★★★★ | 特になし |
2 | エアフィルターの汚れ | ◎ | ★★★★ | 特になし |
3 | スパークプラグの摩耗 | ◎ | ★★★ | 交換が難しそう |
4 | エアフロメーターの不具合 | ○ | ★★ | 清掃・交換が難しい? |
5 | ISCVの不具合 | ○ | ★ | 素人には無理? |
6 | インジェクターの不具合 | △ | ★ | 素人には無理? |
7 | エンジンマウンドの劣化 | △ | ★ | 素人には無理? |
1番をなぜ、エンジンが冷えているかにしたか?
なぜ最初に検証するのを「エンジンが冷えているかどうかを調べる」にしたかというと、エンジンが冷えていることが原因だとするならば、エンジンが温まってきたら現象が収まるはずだからです。これはエンジンをかけて、時間を置くとか、走ってみるとかで検証できます。
時間はかかってしまいますが、ほぼ無料で検証することができます。こういう無料でできることや短時間でできること、失敗したときのデメリットが小さいことに関してはさっさとやってみてもよいと考えております。
できるだけリスクの低いもの、コスパのいいものから
そして、2番目の確認項目にしたのは、エアフィルターです。ボンネットをあけたところに大抵は設置されていることと、もし交換するとしても交換費用が安く済みそうだという判断をしたからです。ようするに費用対効果、コスパがいいと判断した訳です。
また、失敗したときのリスクも考えることと、感電などのリスクもないかどうか考えたほうが良いと思います。特にバッテリーのプラス端子とマイナス端子が接触しないように気をつけましょう。
そして3番目に設定したのは、少し迷ったあげく、スパークプラグの交換としました。スパークプラグは交換した記憶がなかったにも関わらず、私が調べた記事だと3万km~5万kmで交換したほうが良い、と書かれていたためです。それに交換するとしても、他に比べたら交換費用が安かったため、コスパもそこそこいいのではないか、と思いましたし、7万km走行して一度も変えていないのなら、交換しておいても良いと考えたからです。
あとはスパークプラグが何なのか、比較的イメージがしやすかったこともあります。エンジンを点火するときに火花が散るので、その火花を散らすところがだんだん摩耗していくという説明にも納得がいくものでした。
そして、4番目にエアフロメーターを調べることにしました。エアフロメーターというのはどんなものなのか想像するのが難しく、エアコンなどの動きも関わってきそうなので、素人に交換したり、清掃できるものなのかどうかも分からず不確定要素が大きいと考えました。
ただ、1番最初に現象を確認したときに、以下の2つの確信を得ていました。
- アイドリング時のエンジンの回転数が正常よりも落ちている。
- 空調を動かすとエンジンの回転数も上がり、エンジンブルブルがおさまる。
とくに2番目の項目「エアコンをオンにしたときに」、エンジンに流入する空気量に関連しているのは間違いなさそうなので、可能性は高いということで要注意事項だということにしました。こういう判断ができるのも、最初に現象を詳しく観察しているからです。
迷った事項に関しては残しておいても良い
そして、一番何なのかわからなかったのが、ISCV(アイドル・スピード・コントロール・バルブ)です。名前からして、アイドリングに関連していそうだし…。あと、現象としてアクセルを踏んでいるときには症状は出ないので、可能性としてはありそうな気もします。でも高度な制御装置なのかもしれないので、素人に交換難しいかも…。いろんな考えが交錯してしまい、考えがまとまらないので、優先順位は下げつつも残しておくという感じです。
ISCVは以下の高橋巨樹 (NAOKI TAKAHASHI)さんの動画でも詳しく解説なされているように、ISCVによっては掃除ができない機種とかもあるようなので、できれば手を出したくないというのが正直なところでした。
可能性が低いと判断したものも…
そして、ここから6番目以降の項目については、可能性があまり感じませんでした。というのも、空気の流量にはあまり関係していなさそうな項目ばかりです。インジェクターやエンジンマウントに不具合があるならば、エアコンをONにしたくらいでは現象は良くならないはずなので、可能性としてはかなり低いと考えました。
実践して検証してみよう!
そして、ここまで優先順位をつけたら、簡単そうなものに関しては実施してみます。そして、清掃や交換に必要な工具やスプレー類がある場合は、そのあたりもリサーチを進めていきます。
まずは、「1」のエンジンが冷えていることによるものではないか、という項目を検証してみました。これは普通にエンジンを起動して、しばらく待ってみるとか、しばらく市街地を走ってみることで実験しました。
その結果…
エンジンがいくら温まっても、アイドリング時にエンジンが震える現象に変化はありませんでした。
結果が出たら、あきらめて次の項目に行きましょう!
そして、次の項目は、
ドキドキしながらボンネットをあけてみました。
目の前にエアフィルターらしきものがあります。予想通り、ある程度目につくところにあり、交換も比較的やりやすい感じがします。これは期待ありかも…と思ってよく見てみると、
交換したのが、なんと半年前になっていました。
そういえば車検をその半年前にやっているので、そのタイミングで業者の人から薦められて、エアフィルターを交換していたようです。
完全に忘れていました。ですが、車屋さんもただ車検を通すだけではなくて、こういうところも見てくれているんですね。あらためて、そういうことが確認できたことは収穫でした。
エアフィルターもほぼ新品なので、さすがにそれが急に汚れたとは考えにくいです。カバーをあけて確認してみましたが、素人目線かもしれませんが、汚れているようには見えません。
ということは、、、
「2」のエアフィルターの汚れも原因ではない。
ということになります。
次々進めるのも良いが、冷静になるべき時もある。
では、次!次!…といきたいところだったのですが、ここでふと冷静になって、今の方向性で間違っていないかどうかをもう一度考えてみようと思いました。
というのも、次の候補になっているスパークプラグの交換には専用の工具が必要となるからです。失敗したらエンジン交換て…。リスク高すぎです。本当にいろんな方が動画で説明してくれています。ありがたいです。
イリジウムプラグや普通のエンジンプラグも、なんでもamazonで手に入る世の中ですので、部品自体は手に入りそうです。ただし、自分で交換しようとすると、イリジウムプラグの専用工具も入手しなければなりませんし、交換している途中で失敗して、イリジウムプラグを中に落としてしまうとか、そういうこともないとは言えません。やはり、素人である自分が専用工具を使ってまでやることではないと思われてきたのです。
やるとしたら、そういったリスクも考慮してプロにお願いすべきだと判断しました。
ではもうやれることはないのか…?
普段お世話になっている車屋さんに相談をしても、アイドリングの不調は原因を突き止めるのが結構難しいので、時間がかかってしまう可能性が高いといわれました。
車を使う予定がたくさんありましたので、そのまま車屋さんにお願いする気にはなれず、私は再度原因となる候補を整理することにし、スパークプラグの自力での交換はいったんあきらめることにしました。個人でやるにはリスクが大きいのです。
そして、それ以外の原因の可能性についても洗い出し、再度優先順位を検討し直してみることにしました。
一度冷静になって、原因の候補を再リストアップ!
すると、まだ原因として可能性があるものが出てきました。ひとつは、「エンジンスロットルバルブの汚れ」です。エンジンスロットルバルブというのは、エアフィルターを通った空気がエンジンの中に入っていくときに、それを調整する役割を果たすバルブのようです。これが油汚れなどでネチャネチャしていると、バルブの開閉動作が鈍くなってしまい、結果エンジンへの空気がしっかり送られなくなって、エンジンの不調につながるということのようです。
これは十分に可能性があると考えました。
そして更にいろいろ調べている間に、エアフロメーターに関して以下のような動画を発見しました。この方はエアフロ洗浄に関する動画です。この方はアイドリングの不調ではなく、走行中のエンジン異常のランプが点灯することから、エアフロセンサーを掃除することになったようです。
ただし、ここから先はいろいろとリスクが伴う可能性がありますので、デメリットも十分に考慮しなくてはなりません。
たとえば、エアフローセンサーは大変デリケートば部品だそうで、プロの整備師の間でも清掃賛成派と清掃反対派に分かれているようです(笑)
清掃賛成派の人は、清掃反対派の人がいるということも前置きしたうえで、エアフロ―センサーの説明をされているくらいですから。
清掃反対派の人がなぜ、エアフロ―センサーの清掃に反対しているかというと、清掃作業によってセンサーを傷付けてしまい、さらに症状を悪化させる危険性があるからだそうです。たしかにいろんな動画を観ていても、エアフロ―センサーが繊細な部品であるということをみなさん口をそろえて言っておられます。
また、エンジンスロットルバルブについても、市販のエンジンクリーナーが販売されているのですが、スプレーを使ったときに除去される汚れの具合などによっては、かなり悪臭が立ち込めることもあるので、住宅街だどで使わないことが注意されていました。
私は、エアフロ―センサーのほうがまだやりやすいと考え、部品交換ならば安全なのではないかと思い、インターネットでエアフローセンサーを調べてみました。
ネットで何でも手に入る世の中にも関わらず、もう生産がされていないのでしょうか。エアフロ―センサーの新品は売っていませんでした。そこで私はこう考えました。
何でも売っていると思われるネット社会においても新品が出回っていない。すなわち、
カーディーラーなどでもエアフィルターの新品は手に入らない可能性が高い。
となると、やれることといえば、中古品に入れ替えるか、エアフロ―センサー自体を清掃
するしか道はないはずです。中古品だと汚れている可能性もあるため、どっちみち清掃は行うであろう。そこはプロであれ、アマチュアであれ、やることは対して変わらない、このように判断しました。(センサーの洗浄には専用のスプレーが必要です。)
幸いエアフロ―センサーの清掃はそれほど難しくはなさそうだったため、エアーフローセンサーの清掃を実施することに決断しました。ネット上では、「エアフロ―センサーを清掃してはいけない」という専門家の意見もありましたが、清掃以外に手はないという自分で思考したうえでの判断をしたことで、専門家の意見を参考にしつつも自分で判断ができるのです。
ここまで調べたうえで、再度洗い出しをした優先順位は以下のようになりました。
優先順位 | 項目 | 可能性 | 時間・コスパ | デメリット |
1 | エアフロメーターの汚れ | ◎ | ★★★★★ | 症状が悪化する可能性😨 |
2 | スロットルバルブの汚れ | ◎ | ★★★★ | 清掃は閑静な場所で! |
3 | スパークプラグの摩耗 | ○ | ★★★ | 交換が難しそう… |
4 | ISCVの不具合 | ○ | ★ | 素人には無理? |
5 | インジェクターの不具合 | △ | ★ | 素人には無理? |
6 | エンジンマウンドの劣化 | △ | ★ | 素人には無理? |
再度これを上から実施していくことになります。
繰り返しになりますが、現実的にはISCVの清掃や交換を自分でできるような気はしなかったので、この時点で現実的にできるのは上から数えて2つまでだなというのは自分の中では決まっていました。
自分の構築した仮説が正しかったのか、間違っていたのか、ひとつずつ実証していくだけです。
長くなりましたので、次回に回します。次回、最終的な結論が出来すのでお楽しみに!。