こんにちは、Rossiです。
これまで割とエンジニアを目指す、続けていく上で必要な心構えについて書くことが多かったのですが、抽象論が多く具体はありませんでした。今回は実践編という位置づけで『背水の電子工作プログラミング』という講座を始めたいと思います。
講座を始めると言ってもどういう内容にするのか、最終的なアウトプットはどうなるか見えていない部分が大きいため、制作過程もある程度公開していきながら、最終的な着地点を探したいと思います。
何も決まっていないこの『背水の電子工作プログラミング』講座ですが、ひとつ約束というか、ポリシーを決めておきたいと思います。
それはこの講座のタイトルにもあるように「背水の」陣で挑むという姿勢です。
なぜ「背水の」プログラミングなのか
これは今までの記事の中でも繰り返し述べてきたように、いくらプログラミングの言語を覚えたとしても、いくらIT系の資格をとったとしても、プログラミングを現場で実践しない限り、本当の意味でのプログラミングはできるようにならないということを私自身が強く感じているからです。
私自身も今まで相当数のプログラミング言語を学習してきましたが、本当の意味で身になった言語は仕事の現場で必要性に迫られたものだけです。「なんとしてもこの製品を完成させなくてはならない」という危機感から、どんなにしんどくてもあきらめませんでした。
ほぼ徹夜続きの改修作業の果てに、ぶっ倒れてしまったこともあります。今の「働き方改革」という世の中の風潮からするとナンセンスなのかもしれませんが、後から振り返ってみると、自分の生理的な限界にぶつかる経験などほとんどないでしょうし、数10万行におよぶコードを一人で書き上げるという異常な仕事量についても、やらなければならないという外部環境なし達成することはできないでしょう。
もちろんプログラミングが楽しくて仕方がなく、自分の興味に従ってプログラミングしているうちになんかすごいアプリができてしまったというような天才も世の中にはいるのかもしれません。しかし、ほとんどの人はなんだかんだ言って追い込まれないとできないです。かくいう私もそうです。
「どうせプログラミングなんかやらなくても生きていけるから」「本業が忙しく時間がないから」そうやって、言い訳を見つけてはやらない自分を正当化してしまいます。
ですが、そうやって先延ばしにしているうちに最初に描いた思いはどこへやら…。やらなければいけないと思ったことすら忘れてしまいます。
ですから本気でプログラミングをできるようになりたい人は、一回でいいので「やらないといけないという状況」に身を置いてください。プログラミングができるようになりたいと思っている人はぜひこれを必達目標としてください。やらないといけない状況に追い込まれない限り、ほとんど人はプログラミングが定着しません。
この講座にできることがあるとすれば「やらないといけない状況」に飛び込む一歩手前まであなた導くこと
水泳の飛び込み台のようなものを想像してみてください。
飛び込む前は本当に怖いかもしれません。ですが、一度飛び込んでしまえば、クロールなり平泳ぎなり自分の泳げる方法で、対岸の岸に辿りつかなくてはなりません。
案外飛び込んでみれば、ひとは自分なりに泳ぎ方を身に付けるものです。そして、現実に海や川に飛び込んでしまったら溺れて死んでしまうかもしれませんが、プログラミングで失敗したくらいで命が獲られることなんてありません(笑)
でも、飛び込んだが最後、泳ぐのはあなたしかいません。他のだれかが変わりに泳ぐことなどできないからです。そして、実際に飛び込むと決めるのもあなたしかできないことなのです。だって、覚悟の決まっていない人を突き落とししたりしてほんとに溺れてしまったら責任は取れないからです。だから、実際に飛び込むかどうかもあなたが判断してしてください。
この講座にできることは、あなたが実際に飛び込んだときにどういう泳ぎ方をすればよいのか、できる限り本番に近い状況でお伝えすることです。そして、実際に飛び込んでみるときの飛び込み台のところまであなたを案内することです。
ですが、何度もいいますが、最後に飛び込み泳ぎ始めるのはあなた自身です。
飛び込んだ後、あなたが自力で泳いでいくための基礎体力をこの講座でしっかりつけていただければと思います。水泳でいうところの「バタ足」や「息継ぎ」のような基本をしっかりとやっていきます。
「もうプログラミングしかない」という危機感を持つ人のために作ります
とつぜんですが、なぜあなたはプログラミングを始めようと思ったのでしょうか。
将来が不安だから、プログラミングくらいやっておかないと世の中の動きについていけないから…、ひとそれぞれ理由はあると思います。どんな理由でプログラミングをはじめても良いと思っています。この講座も、どのような理由で受けても大丈夫なように作るつもりです。
ですが、この講座は「もうプログラミングしかない」という悲壮な危機感で臨むひとを想定して作ります。そういう人に一番響くように作ろうと思います。年齢、性別、経歴よりも、今プログラミングを本当に欲しているかどうか。それくらいの人を想定して作らないと作る私自身にも気合が入らないから、というのもありますが、かくいう私自身が「もうプログラミングしかない」という状況でプログラミングを始めた経歴があるからです。
実は、私は大学では建築系の学部を卒業しています。ここでは詳しく述べることはしませんが、大学生当時の私は大学の授業にまったく興味が持てず、大学の外に活路を求めることになります。自分が本当にやりたいことを探して、職やセミナーを転々とした結果、一時は映像ディレクターになりたいという夢を持ったこともあります。ですが、撮影や編集やパソコンに専門的な技術のない自分には、なかなか映像ディレクターの道は開けませんでした。一度フリーランスのような形で始めた映像事業も特におおきな経済的成果を上げることなく撤退することになってしまいました。
そんなときに、たまたま誘われた会社プログラミングが必要であることが分かり、当時は苦手で嫌いだったパソコンを触りはじめます。そこからは必至でプログラミングを勉強しました。プログラミングができるようにならなければ、もう後がないという状況でした。もし私がプログラミングができるようになった理由がひとつあるとすれば、「やらなければならない状況」に身を置いていたことの1点だと思います。それくらい切羽詰まった必要性があったから、興味もなかったプログラミングを始めました。
あのとき、あの状況から逃げずにひとつのことをやり切ってよかった。心の底から今はそう思っていますが、誰しもがそのような状況に身を置けるわけではないですし、誰もがそのような状況を突破できる訳ではありません。
ですが、これを読んでいただいているあなたがもし「もうプログラミングしかない」という状況に追い込まれているなら、是非この講座に取り組んでみてください。飛び込み台の例で例えるならば、今自分のいる環境が泥船であることには気づいていて、まだ海に飛び込んではいないものの、いずれは飛び込まなければならない日がくることを知っている、という状況です。
プログラミングによって人生を打開したい、そのための準備を今すぐに始めなくてはならない、という危機感を持って取り組んでみようという方にこの講座をお送りしたいと思います。